りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
老化の原因「糖化」とは① 体のなかから老化を防ぐ方法
最近、鏡を見て「あれ、ちょっと老けたかな?」と感じた人はいませんか。寒さと空気の乾燥が続く冬は、肌のみずみずしさが奪われ、シワやくすみなど肌の老化が気になる季節かも知れません。
実は、見た目の老化というのは、内臓の老化とも比例しており、見た目が老化したと感じた時は体の中も老化しているといっても過言ではないのです。つまり、見た目の変化が気になった時は、「体の中」についても意識してみることが大切です。
そこで、今回から2回にわたり、体内の老化を引き起こす原因の1つである「糖化」について取り上げ、体の中から老化を防ぐ方法をみていきたいと思います。
体内を老化させる「糖化」に注意!
「血糖値」というと糖尿病の人の話だと思われるかもしれませんが、実は老化にも密接に関わっています。血糖値が急激に上がったり、高い状態が続いたりすると、体の中では「糖化」という反応が起こります。糖化とは、体の中でタンパク質と余分な糖質が結びつき、タンパク質が変性、劣化して、最終糖化物質(AGEs)を生成する反応をいいます。身近な例では、ホットケーキを焼いたときの反応を想像してみて下さい。ホットケーキのように、タンパク質を多く含む牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりと褐色に変化し、美味しそうな香りがします。これが「糖化」で、この反応が私たちの体の中でも起きているのです。
体の中で作られたAGEsは分解されにくく、体に蓄積されると、体内のタンパク質は本来の機能を失って、体内の正常な代謝も妨げてしまいます。その結果、全身の老化を進行させてしまうのです。
例えば、肌にとってコラーゲンやエラスチンは、ハリや弾力にかかわる大事なタンパク質です。しかし、糖化によってカチコチに固まってしまい、線維の構造が破壊されてしまいます。また、コラーゲンや角質のケラチンはもともと透明ですが、糖化によって褐色に変化してしまいます。そのため、糖化したタンパク質(AGEs)が肌にたまると、透明感が失われ、くすみの原因となることも知られています。さらに、肌のターンオーバーを乱すため、メラニンが排出されにくくなり、シミの原因にもなってしまうのです。肌の悩みは、実は体内の「糖化」が原因になっているかもしれません。
糖化を防ぐ生活とは?
食糖質は私たちの体を動かすエネルギー源であり、取らないわけにはいきません。では、「糖化」を防ぐためには、日頃の生活でどんなことに気を付ければよいのでしょうか。
空腹時に、甘いものやジュースをとらない
空腹時に甘いものを食べると、一時的に血糖値が急上昇します。どうしても食べたい時は、ナッツ類、胚芽小麦やライ麦のパン、玄米、チーズ、果物などを選ぶだけでも急上昇を防ぐことができます。
ベジタブルファースト
ご飯やパンが大好きという人も、まずは野菜を一口食べることを心掛けましょう。お手本は懐石料理で出される料理の順番です。まず野菜を食べ、次に魚・肉などのタンパク質を食べ、最後にご飯などの炭水化物の順番で食べるのがお勧めです。
食べたら運動
食後30分から1時間頃を目安に、ウォーキングなどの有酸素運動を行うと、血糖値が安定して、糖化のリスクを減少させることができます。一駅歩く、買い物に行く、部屋を掃除するなど、身近なことでも構いませんので、体を積極的に動かしましょう。
次回は、糖化を防ぐ食生活についてもう少し詳しくみていきましょう。
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著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会