りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
老化の原因「糖化」とは② 糖化を防ぐ食生活編
前回は「糖化」について取り上げ、体の中でタンパク質と余分な糖質が結びつくと、タンパク質が劣化して、最終糖化物質(AGEs)というものが生成されるというお話をしました。
糖化は、皮膚のたるみやシワの他にも、糖尿病の合併症、白内障、アルツハイマー病など、さまざまな老化の原因となっていると考えられており、全身にダメージを与えています。
そこで、今回は糖化を防ぐ食事について、もう少し詳しくみていきたいと思います。
GI値の高い食品は後から食べる
GI値とは、Glycemic index (グリセミック指数)の略で、食品を摂取したときの血糖の上昇比を示す数値です。食事の際は、GI値の高いものを後回しにすることで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
-食品とGI値-
低 | 中 | 高 | |
---|---|---|---|
炭水化物 | 春雨、そば、全粒粉パン、ライ麦パン、玄米 | うどん、パスタ | 白米、精製された小麦のパン |
野菜 | レタスなどの葉物、キノコ類、大根、かぶ、ピーマン、ブロッコリー | さつまいも | にんじん、かぼちゃ、じゃがいも |
菓子・果物・乳製品 | りんご、いちご、ナッツ類、牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター | プリン、ゼリー、アイスクリーム、パイナップル、バナナ | フライドポテト、せんべい、クッキー、チョコレート |
糖化を防ぐ調理法を選ぶ
揚げ物や焼き物などの高温調理は、茹で物、蒸し物などに比べてAGEsが増えやすいといった特徴があります。特に、揚げ物は高温での調理となるため、唐揚げやトンカツ、フライドポテトなどにはAGEsが多くなります。
一方、水を使用して加熱する茹で物、蒸し物、煮物などは、100℃までの加熱に抑えられるためAGEsも少なくなります。食事をする際は、調理法についても考慮して、バランス良く選ぶとよいでしょう。
異性化糖に注意しよう
異性化糖とは、ブドウ糖と果糖を主成分とする液状糖で、原料はとうもろこしやじゃがいも、あるいはさつまいもなどのでんぷんです。この異性化糖は、砂糖に比べて安価なため、菓子や清涼飲料水、調味料などさまざまな加工食品に使用されていますが、ブドウ糖の10倍も糖化を早めるという報告もあります。食品パッケージの表示を見て、「ブドウ糖果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」「高果糖液糖」「砂糖混合異性化液糖」などの記載がないか確認し、取りすぎにはくれぐれも注意しましょう。
糖化を防ぐ食品を取り入れよう
体内の糖化反応を防ぐためには、ハーブの一種であるカモミールがお勧めです。緑茶に含まれるカテキンやドクダミでも似た効果があります。食後にカモミールティや緑茶、どくだみ茶を飲むのもいいですね。
そのほか、ゴマやクルミなどに含まれているビタミンB6のピリドキサミンとピリドキサールに、AGEsの生成を阻害する作用があることが確認されています。
食事のポイントは、いかに血糖値を急上昇させないか、高血糖が続かないようにするかにあります。毎食でなくても、少しずつ実行してみましょう。
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著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会