りずみんの健康管理コラム

RIZUMIN’S COLUMN
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2024.12.15
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冬の食養生で寒さを乗り切ろう!

冬になると、体の冷えや体調不良で悩まれる方も多いのではないでしょうか。 そこでおすすめしたいのが、東洋医学の『食養生』です。 食養生の考え方を取り入れることで、冬の寒さにも負けず体調管理をすることができます。

今回は、食養生の観点から食材の性質や冬におすすめの食材についてご紹介します。

食養生とは?

食養生とは、文字通り『食で命を養う』という考え方です。
私たちの体は食べ物から取る栄養素で作られており、食事は健康を保つための基本になります。特に、東洋医学では食材が持つ性質から食事を考えることを基本としており、一人ひとりの体質や体調に合わせた食べ方があります。

食べ物の五性とは?

食養生では、食べ物には体を温めたり、冷やしたりする性質があると考えられています。
食べ物が持つさまざまな性質を「性」といい、『熱』『温』『平』『涼』『寒』の五性に分類されています。

五性の分類

熱・・・体を温める性質が最も強く、発汗を促したり、興奮作用がある
温・・・熱性より弱いが、体を温める性質がある
平・・・温めることも冷やすこともなく、他の『性』に属さない性質のこと
涼・・・寒性よりは弱いが、体を冷やし熱を鎮める作用がある
寒・・・体を冷やす性質が最も強く、鎮静、消炎作用がある

主に、寒い時期に育つ食べ物は温熱性の食べ物が多く、体を温める作用があり、暑い時期に育つ食べ物は寒涼性の食べ物が多く、体を冷やす作用があります。

食べ物の性質

<温熱性に分類される食材>
ラム肉、鶏、エビ、ネギ、玉ねぎ、鮭、さくらんぼ、もも、にんにく、とうがらし、かぼちゃ、しょうが、ニンジンなど

<平性に分類される食べ物>
卵、豚肉、大豆、キャベツ、じゃがいも、しいたけ、りんご、ぶどうなど

<寒涼性に分類される食材>
なす、大根、白菜、ホウレンソウ、ごぼう、きゅうり、トマト、スイカ、豆腐、冬瓜、バナナ、アサリ、馬肉など

寒さが続く12月は、温熱性の食材を積極的に取り入れることで、体を温めることができます。

冬は体を温める鍋で乗り切ろう

冬の食養生でおすすめなのが『鍋』です。
鍋は体を温めるだけでなく、さまざまな食材が含まれているため、不足しがちな野菜や栄養素をたくさん取ることができます。それだけでなく、先に野菜や肉類、きのこ類などから食べ、〆で麺やご飯などの糖質を食べるため、血糖値が上がりにくい傾向にあります。さらに、〆まで食べることで、スープに漏れ出したうまみや水溶性ビタミンなども余すことなく食べることができ、鍋だけで一食が完結するという点も嬉しいですね。

なお、鍋で良く使用される白菜などの葉物野菜や大根などの根菜類は、寒涼性の食材に分類されます。そのまま食べると体を冷やしてしまいますが、加熱して食べることで体を冷やす性質を和らげることができます。
特におすすめなのが「キムチ鍋」です。キムチ鍋のスープには、温熱性の食材である唐辛子やにんにく、生姜などが含まれており、寒涼性の食材と合わせることで体を冷やす性質を和らげてくれます。また、温熱性のニラやネギ、鶏肉、エビなども一緒に入れることで、より体が温まります。

冬が旬の葉物野菜や根菜類の中にも、寒涼性の食材が意外と多くあります。一方で、冬野菜にはビタミンやカロテンなどの栄養素も多く含まれており、免疫力を高め、風邪などを予防してくれる効果もあります。それぞれの食材の性質を考慮し、加熱したり、温熱性の食材と合わせたりして取り入れ、冬の体調管理につなげることが大切です。

いかがでしたか?
これから続く寒い冬も、食養生で元気に過ごしていきたいですね。
健康管理能力検定3級では東洋医学の基礎知識や季節ごとの養生、2級ではさまざまな食品の栄養素やその働きについて学んでいただけます。

著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会