りずみんの健康管理コラム

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2024.11.19
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冬場に増加!ヒートショックに注意しよう

立冬を過ぎ、風の冷たさを感じる季節になってきました。 これからの寒い時期は、温かいお風呂にゆっくり浸かって、一日の疲れを癒したいですよね。 そんな冬場のお風呂で気を付けたいのが「ヒートショック」です。

今回は、冬場に増加するヒートショックについてご紹介します。

ヒートショックとは?

ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が上下に大きく変動することで、血管や心臓などが大きなダメージを受けることを指します。血圧の大きな変動に伴い、めまいや立ちくらみが起こったり、中には失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こしたりすることもあります。
特に、11月から2月頃のお風呂場で起こりやすいため、注意が必要です。

<冬の血圧について>
私たちの体内では、気温が低いときには熱を逃がさないようにするために血管が収縮し、血圧が上がります。一方、気温が高いときには熱を放出するために血管が広がり、血圧が下がります。
そのため、血圧は夏に低く、冬に高い傾向があり、冬は夏に比べて最も高い血圧である収縮期血圧が10mmHg、最も低い血圧である収縮期血圧で5mmHg程度高くなります。加えて、冬場は室内でも場所ごとの寒暖差が激しく、血圧の変動が起こりやすいため、血管や心臓などに大きな負担がかかる季節です。

<ヒートショックのメカニズム>
では、実際に冬場のお風呂でヒートショックが起こる時、血圧がどのような状態になっているかを順番にみていきましょう。

①暖房のきいた暖かい部屋 → 血圧は安定
②寒い脱衣所に移動して、衣服を脱ぐ → 寒さによって血管が収縮し、血圧が上昇
③裸で寒い浴室内に入る → 寒さでさらに血管が収縮し、血圧が上昇
④熱めの湯船に入る → 一気に血管が広がり、血圧が急降下
⑤ヒートショックが起こる

ほかにも、寒いトイレや洗面所、廊下、玄関など10℃以上の温度差がある場所を行き来する際には、ヒートショックに注意する必要があります。

ヒートショックを起こしやすい人とは?

急激な温度変化によってヒートショックを起こしやすい人には、次のような特徴があります。

・65歳以上の高齢者
・高血圧や糖尿病、肥満、睡眠時無呼吸症候群の人
・不整脈がある人
・飲酒後にお風呂に入る人
・一番風呂に入る人

特に、自律神経の機能が低下している高齢者や、高血圧や糖尿病など動脈硬化を伴う持病がある人は要注意です。

お風呂場でのヒートショックを防ぐには?

ヒートショックを予防するためには、血圧の急激な変化を起こさないようにすることが大切です。
入浴時は、以下のことを意識しましょう。

・お風呂に入る際には、事前に脱衣所や浴室を暖房などで暖めておく
(事前に湯船の蓋を開けておいたり、シャワーで浴室を暖めておくのもよい)
・浴室の床にはマットやすのこを敷く
・湯船の温度は41℃以下にする
・事前にかけ湯やシャワーなどで体を温めてから、ゆっくり湯船に浸かる
・お湯に浸かる時間は10分を目安にし、長風呂は避ける
・高齢者がお風呂に入る際は、家族などに一声かけ、見守る環境を作る
・食後すぐや飲酒後の入浴は避ける

入浴で汗をかくことによって、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすくなるため、入浴前後はコップ一杯程度の水分補給を行いましょう!

いかがでしたか?
冬場の入浴には危険が潜んでおり、高齢者のお風呂でのヒートショックは年代が上がるごとに増加しています。若い人であっても、急激に血圧が低下することで、めまいを起こしたり、転倒したりするケースもあるため油断禁物です。
ちょっとした心がけで、冬のお風呂を安全に楽しんでくださいね!

健康管理能力検定3級では入浴方法や冬に起こりやすい不調、2級では血圧のリズムや高血圧についてなども幅広く学んでいただけます。

著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会