りずみんの健康管理コラム

RIZUMIN’S COLUMN
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2020.11.16
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血糖値スパイク、お正月の食べ過ぎに注意!?

寒くなってきましたが、いかがお過ごしですか?そろそろ年末年始の予定を立て始めている方もいらっしゃいますね!お正月休みにはおいしいものをたくさん食べる機会が多いでしょう。

また、長期休みは食事の回数や時間が不規則になったり、ダラダラと間食をする生活になりがちです。しかし、そういった食生活は、膵臓に負担がかかります。さらに、血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」を引き起こしているかもしれません。
血糖値スパイクは、健康上の大きな問題の原因になっています。今回は、血糖値スパイクについてご紹介します。

血糖値とは?

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことをいいます。食べものから取った糖質は、胃腸で消化・吸収されてブドウ糖になり、血液の流れに乗って全身の細胞に運ばれます。そして、膵臓から分泌されるインスリンの働きによって、細胞の中に取り込まれ、エネルギー源として利用されます。

しかし、何らかの原因でこのインスリンの分泌量が不足したり、働きが悪くなったりして、血糖値を下げられなくなった状態が続くのが糖尿病です。そして、高血糖が続くと、血管が傷ついたり、詰まったりしやすくなり、全身にさまざまな合併症が現れます。

血糖値スパイクってなに?

通常は緩やかに上下する血糖値が、食後に急上昇し、その後急激に低下することがあります。この急激な血糖値の変動を「血糖値スパイク」や「グルコーススパイク」、「食後高血糖」などと呼んでいます。

健康な人の血糖値の変動は、ある一定の範囲に保たれています。しかし、糖質を過剰に摂取するとインスリンの働きが追い付かなくなり、細胞にブドウ糖を取り込みきれなくなり、血液中にブドウ糖があふれてしまいます。すると、膵臓はインスリンをさらに大量に分泌させるため、血糖値が急激に下がってしまうのです。また、このような激しい血糖値の変動によって、食後に眠気や頭痛などを引き起こすことがあります。こうした状況を放置しておくと、膵臓が疲弊して糖尿病へと進行してしまうため、糖尿病の前段階の1つといわれています。

この血糖値スパイクですが、年齢や体型などに関係なく起こることが分かっています。そして、健康診断などで血糖値に異常がない人にも起こっている可能性があります。通常、健康診断などでは、空腹時血糖を測定することが多いため、食後に血糖値スパイクが引き起こされていても、空腹時血糖が正常値であれば異常とみなされません。そのため、気付かれにくいのも特徴です。

食後の眠気など気になる症状がある人は、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)によって食後の血糖値の変動を調べることで、早期に発見することができます。

血糖値の急上昇を予防するには

血糖値スパイクを予防するためには、血糖値の急上昇を防ぐことが大切です。次のことを意識しましょう。


  • 早食いをしない
    ゆっくり食事をすることで急激な血糖値の上昇を抑えることができます。

  • 朝食をとる
    朝食を抜くことで昼食後の血糖値が急激に上がりやすくなります。朝食に限らず欠食は避け、1日3食、決まった時間に食べるように心がけましょう。

  • ベジファーストを心がける
    野菜(食物繊維)→汁物→肉・魚(たんぱく質)→ごはん・パン(糖質)

  • 低GI食品を食べる
    そば・大根・牛乳・りんごなどの食品は血糖値の上昇が緩やかな低GI食品です。

  • 有酸素運動をする
    運動を生活に取り入れることで、筋肉がブドウ糖を消費し、血糖値を下げることができます。

  • 間食を控える
    ケーキやおせんべいなどの糖質が多い食品は膵臓に負担をかけます。ナッツ類やチーズなどに置き換えてみるのも良いと思いますが、間食はできるだけ避けましょう。


いかがでしたか?

血糖値を急激に上げないような生活を心がけましょう!

低GI食品や糖尿病のメカニズムについては2級テキストで学べます。

1日の生活リズムについては3級で学べます。ぜひ、楽しく学んでみてください!

著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会