りずみんの健康管理コラム

RIZUMIN’S COLUMN
りずみんの健康管理コラム りずみんの健康管理コラム
2023.06.13
カラダ
ライフスタイル
通年
食事・栄養
  • #通年

老化を防ぐビタミンCとビタミンE!抗酸化物質の仕組みを知ろう!

老化を防ぐビタミンCとビタミンE!抗酸化物質の仕組みを知ろう!

ストレスや紫外線、加齢に伴い、体がサビ(酸化)てしまうということは聞いたことがありますか?
体のサビ対策に必要なのが「抗酸化物質」です。では、抗酸化作用とはいったいどういったものなのでしょうか?どのような仕組みで体に影響をもたらしているのか知っている人は多くはないでしょう。今回は「抗酸化物質」の仕組みを解説していきます。

サビ対策や抗酸化作用のある食品はについては下記のコラムをご覧ください。

なぜ体はサビるの?

私たち動物は、酸素を取り込んでエネルギーを作り出し、活動をしています。体内で酸素を利用しようとすると、活性酸素というものが生じてしまいます。
活性酸素の中には、電子が1つしかないものがあり、それが周りの物質から電子を奪ってしまうことで、細胞にダメージを与えてしまうのです。
適量であれば、私たちの体にとって免疫機能として重要な働きをしてくれますが、過剰に増えたときに、血管や細胞などを酸化させてしまい、老化やがん、生活習慣病の原因になります。

体内にはこのような活性酸素を無毒化する酵素(スーパーオキシド)がありますが、抗酸化物質も活性酸素から体を守ってくれます。抗酸化物質として有名なのが、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールです。これらは、ひとまとめに抗酸化作用のある栄養素として知られていますが、体の中での作用の仕方が少し異なります。そのため、ビタミンCだけ食べていればいいというわけでなく、様々な抗酸化作用のある栄養素を摂ることが理想的なのです。

ビタミンCの抗酸化作用の仕組みは!?

ビタミンC(アスコルビン酸)は、抗酸化作用を持つ重要な栄養素のひとつです。
ビタミンCは直接的な抗酸化物質として作用します。ビタミンCは、活性酸素に対して1つの電子を提供することで、安定な状態に還元します。この過程により、ビタミンC自身が酸化され、デヒドロアスコルビン酸となります。つまり、人間の正常な細胞や血管の代わりにビタミンCが酸化されてくれるのです。

また、ビタミンCは他の抗酸化物質の再生をサポートします。例えば、ビタミンEは脂質の酸化を抑制しますが、酸化されたビタミンEは再生が必要です。ビタミンCは、酸化されたビタミンEを還元して再び抗酸化能を回復させる役割を果たします。
さらに、酸化された細胞内の酵素やタンパク質を還元して正常な機能を回復させることもできます。
ビタミンCは水溶性のビタミンであり、摂取したビタミンCの過剰分は尿中に排泄されるため、こまめに摂取することが重要です。

ビタミンEの抗酸化作用の仕組みは!?

ビタミンE(トコフェロールおよびトコトリエノール)は、脂溶性の抗酸化物質であり、細胞膜や脂質組織内で重要な役割を果たします。
ビタミンEは、細胞膜内の脂質に1つの電子を提供して、過酸化脂質を生成するのを抑制します。ビタミンE自身は犠牲になりますが、過酸化脂質の形成を防ぐことで細胞膜の酸化損傷を軽減します。犠牲になったビタミンEは、不活性な状態になります。しかし、ビタミンCが、酸化されたビタミンEを還元して再び抗酸化能を回復させることができます。また、血液中のLDLコレステロールの酸化も防ぐ働きがあるため動脈硬化の予防が期待されています。

ビタミンEは脂溶性のビタミンです。過剰症は起きにくいといわれていますが、長期間の過剰摂取は肝障害や骨粗しょう症を引き起こすという報告があるため、過剰摂取には注意が必要です。

ちなみに、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの3つは、抗酸化作用のビタミンエース(ACE)と呼ばれています。ビタミンAは前駆体のβカロテンに抗酸化作用があります。

ポリフェノールの抗酸化作用の仕組みは!?

ポリフェノールも抗酸化物質の一つです。ポリフェノールとは、植物性の食品に含まれる色素やアクのことで、自然界に5,000種類以上あるといわれています。植物は、紫外線の害から身を守るために色素やアクなどの成分を作り出しており、人間の体にも有効と考えられています。
ポリフェノールも、活性酸素に対して1つの電子を提供することで、安定な状態に還元します。
ポリフェノールは抗酸化作用だけではなく、個々の機能性も確認されているため、様々な種類を取り入れていきましょう。
ポリフェノールは、水に溶けやすく、吸収されやすいため、即効性があり、約30分後には効果が出始めるといわれています。しかし、長時間持続しませんので、こまめに取ることが大切です。毎食取り入れるようにしましょう。
いかがでしたか?
抗酸化物質もそれぞれ作用が異なる場合があります。そのため、さまざまな種類の抗酸化物資を取ることで、アンチエイジングに繋がっていくのです。
サプリメントなどで1種類のみたくさん摂るのではなく、様々な種類の抗酸化物質を食事に取り入れるのがベストです。

サビ対策や抗酸化作用のある食品はについては下記のコラムをご覧ください。

健康管理検定のテキストでは、体の酸化についてやアンチエイジングの方法などが分かりやすくまとまっています!

著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会