りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
アンチエイジングとは?なぜ、人は老化するの??
アンチエイジングとは?なぜ、人は老化するの??
自分で「老けた・・・」と思うときはどんな時でしょうか?例えば、小さな字が見づらくなった時や、肌のシワやたるみが気になるとき、疲れがなかなか取れないときなど、さまざまあるでしょう。加齢に伴う生体機能の低下は20~30代から始まっていくといわれています。
今回はアンチエイジングが気になる人のために、老化の仕組みについてご紹介します。
アンチエイジングとは
「アンチ」は反抗や抗体、「エイジング」は時間の経過や加齢という意味を持っています。日本語では「抗老化」、「抗加齢」と言われています。人間は老化を避けることはできません。しかし、アンチエイジングによって、その老化をできるだけ遅らせることは可能といわれています。
老化の要因はいくつもある?!
老化は、様々な要因が複合的に絡み合って起こります。主な老化の要因を4つ見ていきましょう。
① テロメアの短縮
人間の細胞は、細胞分裂を繰り返しています。細胞分裂とは、1つの細胞が分裂して2つの細胞となり、数を増やすことを言います。子どもの成長だけではなく、大人になっても毎日細胞分裂は行われています。その意義は、古くなった細胞を新しくするためです。細胞の種類にはよりますが、通常、細胞が分裂できるのは50回ほどといわれており、この分裂の回数を決めているのが「テロメア」です。テロメアは、細胞の核の中にある染色体の末端に存在しており、DNAが連なって構成されている染色体をキャップのように保護する役割を担っています。しかし、細胞分裂が行われる際に、染色体の末端部分まで完全にコピーすることができないため、テロメアは徐々に短くなり、いつか細胞分裂の限界を迎えます。
細胞分裂の限界を迎えた場合、通常は自ら死んで壊れる「アポトーシス」を起こすか、免疫細胞に食べられて処理されますが、なぜか処理されずに留まって蓄積されたものを「老化細胞」と呼んでいます。この老化細胞は、周りの正常な細胞も老化を加速させていきます。
② オートファジーの低下
オートファジーとは、細胞内にある老廃物や古くなったミトコンドリアなどを分解する仕組みです。細胞の機能を正常に保つために欠かせない働きです。分解されると、アミノ酸や脂肪酸、グルコースなどが生成されて、タンパク質の合成やエネルギーとして再利用されるようになります。しかし、加齢によりオートファジーの働きが低下すると、細胞内には老廃物が溜まり、エネルギー産生が滞り、新陳代謝が遅くなったり、活性酸素の量が増えたりします。
③ 幹細胞の減少
幹細胞とは、役割がまだ決まっていない、いろいろなタイプの細胞になる能力を持っている細胞です。幹細胞は、自己複製機能を持っており、自分自身は消えてなくなることなく新たな細胞を生み出します。しかし、加齢とともに幹細胞自体も減ってき、新たな細胞を生み出せなくなります。
④ DNAの損傷
体内で発生した活性酸素のなどによりDNAが損傷すると、修復が追い付かないまま細胞分裂を繰り返し、劣化した間違った遺伝子情報が受け継がれていき、老化やがんに繋がると考えられています。
老化を予防するための日常生活でできるアンチエイジング
老化を促進させるものに「酸化」と「糖化」があります。酸化は、紫外線や、たばこ、ストレス、食品添加物などさまざまな原因で活性酸素が体内に増えて、正常な細胞にダメージを与えます。また、糖化は、タンパク質と糖質を加熱して褐色の物質ができる反応(メイラード反応)のことを言います。この反応によりできた物質を「AGEs」といい、老化を促進させます。
私たちの身体は、日々の食事で得た栄養素から成り立ちます。毎日の食事の内容や食べ方を少し変えるだけで、老化を遅らせることができます。
予防①抗酸化成分を取る
活性酸素による酸化を予防するためには抗酸化作用の強いポリフェノールやカロテノイドなどの食品成分があります。
アントシアニン:ぶどう、ブルーベリー、黒豆
カロテノイド:かぼちゃ、にんじん、トマト
ルテイン:緑黄色野菜、とうもろこし
など
予防②糖化させない
AGEsは、食べ物に含まれている場合もあれば、体内で生成される場合もあります。AGEsを増やさない食生活を心がけることが大切です。
【AGEsを増やさない食生活のおすすめ】
①野菜→おかず→ごはんの順で食べる
②一口につき30回を目安によく噛む
③ゆでる→焼く→揚げるの順で糖化物質が増えるため調理方法に気を付ける
④食物繊維の多い食品を取る(野菜、きのこ、海藻類など)
⑤ 抗酸化作用のある食べ物を食べる
いかがでしたか?
健康管理検定では、日常生活で気になるアンチエイジングの方法や、ダイエット方法、毎日を元気で過ごすための健康管理を学んでいただけます。
著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会