りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
痩せているのに肥満?隠れ肥満とは!
痩せているのに肥満?隠れ肥満とは!
見た目は細くても肥満に該当する人が増えています。隠れ肥満の人は、一見すると太っているようには見えませんが、体内にはたくさんの内臓脂肪がついている状態です。そのため、生活習慣の改善やダイエットに意識が向いていない人も多いのです。もしかしたらあなたも肥満かもしれません。内臓脂肪は、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。今回のテーマは隠れ肥満です。
隠れ肥満とは
見た目は細くても体脂肪率が高い状態です。体重が軽くても、BMIが標準値であっても、体脂肪率が高いと隠れ肥満になります。
体脂肪率は、体重に対してどれだけ脂肪の割合があるかを示した数値です。男女によって指標が異なります。女性は女性ホルモンにより皮下脂肪が多くなります。極端な体脂肪率の減少は月経が止まるなど体調を崩す原因となります。
【体脂肪率の目安】
男性標準:10~20%未満
男性肥満:20%以上
女性標準:20~30%未満
女性肥満:30%以上
体脂肪は、エネルギー源になったり、体の機能を正常に保つために必要なホルモンなどの物質を作り出したり、貯蔵しておくことで体温を保つ働きや、外部からの衝撃から内臓を守るなどの役割がありますので、極端な体脂肪の減少は避けましょう。
肥満の種類
肥満のタイプは内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満に分けられます。どこに脂肪がついているかで健康への危険性は大きく異なります。内臓脂肪型肥満の方が生活習慣病を発症するリスクが高いことがわかっています。
【内臓脂肪型肥満の特徴】
・腸間膜の周囲に脂肪が蓄積
・余分なエネルギーがすぐに蓄積しやすい
・中年男性に多く、女性は閉経後に多い
・リンゴ型肥満とも呼ばれている
・内臓脂肪は新陳代謝が活発であり、分解されると門脈を通って肝臓に送られ、血液中の脂質濃度を高める原因となる
・インスリン抵抗性があるため血糖値を上昇させる
【皮下脂肪型肥満】
・お尻や太ももなどの下半身に皮下脂肪が蓄積
・徐々に蓄積していく
・女性に多い
・洋ナシ型肥満とも呼ばれている
・皮下脂肪は新陳代謝で分解されると筋肉などで使われてから肝臓に入るため、血中の脂質濃度が高くなりにくく生活習慣病へのリスクは内臓脂肪よりは少ないとされている
このうち、隠れ肥満の人は、内臓に脂肪が蓄積している可能性が高いため、注意が必要です。
隠れ肥満を改善するにはどうすればよいの!?
まずは、自分の体脂肪率を把握しましょう。体脂肪率は血液量などにより変動があるため、1日の中でも変動します。そのため、毎日同じ時刻に測定し平均値に知っておくことから始めましょう。
そのうえで、隠れ肥満が発覚した際には、次の改善策にチャレンジしてみてください。また、隠れ肥満ではない人も内臓脂肪の蓄積を予防するためにぜひお試しください。
・食事は野菜から食べるようにして血糖値の急上昇を避ける
・ゆっくりよく噛んで、満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防止する
・間食を控える
どうしても間食したい場合は、血糖値の急上昇に繋がる高GI食品を避けて、低GI食品にする
高GI食品:チョコレート・ケーキ・クッキー・精白米・砂糖漬けのドライフルーツ
低GI食品:りんご・いちじく・ヨーグルト・チーズ・玄米・ナッツ・ノンシュガーのドライフルーツ
・タンパク質や野菜をしっかりとり、脂質や糖質を抑える
肉や魚などの動物性のタンパク質は脂質が多いため、特に豆腐や納豆、ソラマメ、エンドウ豆、などの植物性タンパク質を多く取り入れるようにする
・睡眠時間を見直す
睡眠時間が短いと食欲を抑えるレプチンが減少し、食欲を高めるグレリンが増えるため、睡眠不足にならないようにする
・運動不足を解消する
有酸素運動をすると、脂肪燃焼に役立つ。また、無酸素運動(筋トレ)をすることで筋肉がつくと代謝がアップして痩せやすい体質に繋がる
いかがでしたか?内臓脂肪は、溜まりすぎてしまうと病気のリスクを高めます。しかし、体脂肪率が減少しすぎても体の不調を引き起こします。適正な健康管理をしていくことが非常に重要なのです。摂るべき栄養素は、性別や年齢、生活習慣などによって変わってきますので、まずは自分に必要な量を把握しましょう。自分に合った栄養素の必要量を計算する方法は、健康管理検定2級のテキストで学べます。
また、睡眠の質を良くする方法や、血糖値の急上昇させないための食品の選び方などは健康管理検定3級学べます。
著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会