りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #夏の健康管理
体内リズムが乱れがちな夏休みの過ごし方と生活のポイント
8月に入り、待ちに待った夏休みという方も多いのではないでしょうか。夏休みといえば、イベントや旅行など予定も盛りだくさんで、ついつい夜更かしや朝寝坊をしてしまいがちです。しかし、一度体内リズムが乱れると、元に戻すのはなかなか大変です。
そこで、今回は夏休みの過ごし方と生活のポイントについてご紹介します。
休み明けにこんな症状はありませんか?
- ● 疲れやすい
- ● 食欲がない
- ● 集中力が続かない
- ● 体がダルい
- ● 不眠・日中の眠気
- ● 憂うつ
- など
生活リズムが乱れると体にどんな影響があるの?
地球の1日が24時間であるのに対して、私たちの体内時計はおよそ24~25時間で刻まれているといわれています。私たちは、この地球のリズムと体内時計のズレを、毎日リセットしながら生活しています。そこで、時間合わせの役割を果たしているのが「太陽の光」です。朝、目から入ってくる太陽の光を脳の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という部分が感知すると、体内時計がリセットされるという仕組みになっています。
視交叉上核は、体内時計の司令塔となる「親時計」であり、全身の細胞や臓器にある「子時計」と連動して、体内時計をコントロールしています。つまり、朝寝坊をして親時計がリセットされないと、睡眠、体温、ホルモンなど全身の子時計のリズムにも影響が及び、さまざまな不調の原因となるのです。
夏休みに心掛けたい生活のポイント
平日と同じ時間帯に起床、就寝することを心掛けましょう
休みの日は朝寝坊をしてしまいがちですが、睡眠のリズムを変えないことが大切です。もし、朝同じ時間に起きて睡眠不足を感じる場合には、12:00~15:00の間に15分程度の昼寝をするのがお勧めです。どうしても朝寝坊したい日は、平日との差を2時間以内にするとリズムが崩れにくくなります。
起きたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう
太陽の光を浴びて、親時計をリセットすると、私たちの体はだいたい15時間後にメラトニンというホルモンが分泌され、自然に眠くなります。メラトニンは、質の良い睡眠にはかかせないホルモンで、体の抗酸化や免疫力を高める働きもあります。
休みの日も朝食はしっかり取りましょう
胃腸にある子時計は、朝食を食べることでリセットされるため、起きてから1時間以内に朝食を食べると、親時計と子時計のバランスが整いやすくなります。
また、体内時計の調整役であるセロトニンというホルモンをしっか分泌させるためには、原料となるトリプトファンを多く含む食品(卵や大豆製品、乳製品、バナナなど)をメニューに取り入れるとよいでしょう。
夕方以降は強い光を浴びないようにしましょう
夏休みは、ついつい夜遅くまでゲームやスマホの画面を見ていたり、照明で明るく照らされた場所に出かけたりしがちです。
しかし、私たちを眠りに導くメラトニンというホルモンは光にとても敏感です。親時計である視交叉上核が明るい光をキャッチすると、すぐに分泌が抑えられてしまいます。また、パソコンやスマートフォンなどから発せられる青色光(ブルーライト)も、メラトニンの分泌に悪影響を与えますので、就寝1時間前からはなるべく見ないようにしましょう。
もし、夏休みが終わった後に体の不調を感じたら、生活リズムが乱れていなかったか振り返ってみて下さい。もし、心当たりがある場合は、上記のようなポイントを意識した生活をして、体内時計を元のリズムに戻しましょう。
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著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会