りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
体はサビる?! ~「酸化」や「活性酸素」ってなに?~
体がサビるという話は聞いたことがありますか?
包丁やアクセサリーなど、鉄や銅、アルミニウムなどの金属が空気に触れていると「酸化」されて、表面から金属特有の光沢が失われ、やがて劣化します。これが、皆さんの想像するサビです。
また、皮をむいたリンゴを放置すると茶色くなります。これも酸化です。この酸化という現象が、体の中でも起こってしまうのです。
体が酸化すると、老化や病気につながります。美容の大敵ともいわれています。今回は、体のサビ、いわゆる「酸化」について解説していきます。
体のサビ「酸化」ってなに?
動物が生きていくには、酸素を取り入れることが必要です。そして、酸素を使ってエネルギーを作り出し、活動をしています。その過程で、一部の酸素が体の中で酸化力の強い「活性酸素」というものに変化をします。
吸い込んだ酸素の約2~3%が活性酸素に変化しているといわれています。しかし、この活性酸素が体内で増加すると、血管や細胞を酸化させ傷つけてしまうことで、老化が進むといわれています。
具体的には、シミやシワなどのほか、がん、動脈硬化、糖尿病、認知症、白内障といった病気の引き金になるともいわれています。
活性酸素とは?
活性酸素は生きている限り、常に体の中で発生しています。悪者として知られている活性酸素ですが、免疫機能で重要な役割があります。
細菌やウイルスなどの異物が侵入してくると、白血球という免疫細胞が、細菌を白血球の中に取り込んで殺すときに大量の酸素を使って活性酸素を作り出し、その強い酸化力で破壊してくれます。
このように、適量であれば、私たちの体にとって重要な働きをしてくれますが、過剰に増えたときに、血管や細胞などを酸化させてしまうということなのです。
体の酸化予防にはどうすればよいの?
体内では、常に活性酸素が発生するため、活性酸素の害を抑制するために抗酸化酵素を作り出し、影響が広がらないように対処する仕組みがあります。
しかし、抗酸化酵素の働きは、加齢によって衰えていくため、抗酸化作用を持つ食品を積極的に取り入れたり、活性酸素を発生させる要因を減らしたりするなど、生活習慣を工夫することが大切になります。
抗酸化作用のある食べ物を食べる
抗酸化作用のある栄養素にはビタミンA、C、Eといったビタミン類やポリフェノールなどがあります。
- 〇ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・・・ほうれん草、かぼちゃ、にんじんなど
- 〇ビタミンCを多く含む食べ物・・・いちご、キウイフルーツ、じゃがいも、赤ピーマンなど
- 〇ビタミンEを多く含む食品・・・アボカド、アーモンド、ナッツ類
- 〇ポリフェノールを多く含む食品・・・ブルーベリー、赤ワイン、緑茶など
質の良い睡眠を取る
毎日、夜になると眠りにつくために分泌されるメラトニンというホルモンがあります。このホルモンは、活性酸素を除去してくれます。
メラトニンは日中に分泌されたセロトニンが材料となるため、メラトニンの分泌UPには、セロトニンの分泌を高めることが大切です。
タバコやアルコールなどの嗜好品を控える
タバコの煙には、活性酸素や活性酸素の発生を助けてしまう有害物質がたくさん含まれています。また、アルコールが肝臓で分解される時にも活性酸素は発生します。
ストレスを溜めない
ストレスが溜まると、交感神経が優位になり、血管が収縮し、一時的に血流が悪くなります。この低酸素状態が、活性酸素を増やしてしまうといわれています。
紫外線を浴びない
紫外線を浴びることでも活性酸素が発生します。日焼け止めや日傘などを活用して、強い紫外線を浴びないようにしましょう。
いかがでしたか?体のサビについてはテキスト2級で、メラトニン分泌UPの秘訣は3級で学んで頂けます。
ぜひ、学んでみてくださいね!!
著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会