りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
ストレスホルモン「コルチゾール」の働きとは!?
ストレスホルモン「コルチゾール」の働きとは!?
ストレスを感じたときに分泌量が増えるホルモンがあるのをご存じですか?誰しもがストレスを感じたことがあると思います。その時、体の中ではホルモンを分泌させて、ストレスに対抗しようと頑張っているのです。
ストレスに反応するホルモンはいくつか種類がありますが、代表的なホルモンは「コルチゾール」というものです。今回は、コルチゾールについてご紹介したいと思います。
コルチゾールってどんなホルモン?
コルチゾールは、副腎皮質から分泌される、生命を維持するために欠かせないホルモンです。
コルチゾールの分泌量は早朝が最も高くなり、朝の目覚めを促す1日のリズムをつくっています。どんな役割や働きがあるのかをみていきましょう。
役割
- ・抗ストレス作用
ストレスを感じると交感神経を刺激し、体の緊張状態を保ちます。脈拍や血圧を上昇させて、脳を覚醒させます。 - ・糖新生
筋肉中のタンパク質をアミノ酸に分解し、肝臓でブドウ糖に合成します。早朝など、血糖値が低下しているときに、この糖新生と呼ばれる働きを促進して、血糖値を上昇させます。 - ・脂肪分解
糖新生が起こっている状況では、脳以外の場所でもエネルギー不足にならないように脂肪を分解してエネルギー供給を促します。 - ・抗炎症作用・免疫抑制作用
体の免疫反応の一つに炎症があります。体内に入った細菌やウイルスを排除するために免疫機能が働くと熱や腫れなどの炎症を引き起こします。こうしたときに、コルチゾールが分泌され、炎症や免疫機能を抑える作用をもたらします。
ちなみに、皮膚が腫れたり、かゆみが出たりする症状がある場合、炎症を止める目的でステロイド薬を処方されることがありますが、この薬はコルチゾールをもとに作られている薬剤です。
コルチゾールは、一時的なストレスに対応するために、正常な量が分泌されます。しかし、長期に及ぶストレスを抱え込んでしまうと、過剰に分泌されたり、副腎が疲れて必要なタイミングで分泌ができなくなったりして、やがてストレスに対処できなくなってしまいます。
長期間に及ぶストレスがある場合は、免疫抑制作用により、免疫力が落ち、感染症やがんなどの発症リスクの増加につながります。
コルチゾールとうまく付き合っていくには
ビタミンCを補給しよう
コルチゾールの合成にはビタミンCが必要です。ストレスが蓄積するとビタミンCの消費が激しくなるため、いちごやキウイ、じゃがいも、赤ピーマンなどのビタミンCを多く含む食品を積極的に取りましょう!
ぐっすり眠ろう
眠っている間は副腎を休ませることができます。コルチゾールの分泌は早朝が最も高くなるのですが、ぐっすり眠っている夜中にはピーク時の10分の1以下しか分泌されません。しっかり眠って副腎を休ませましょう。
いつまでも副腎の機能が維持され、必要な時に必要なコルチゾールを分泌できるようにするには、とにかくストレスを溜めないことが大切です。趣味やリラックスできる方法を見つけましょう。また、避けられるストレスは回避していくことも大切です。
いかがでしたか?ホルモンについては健康管理検定2級テキストで、リラックス方法などは健康管理検定3級テキストで学んでいただけます。
ぜひ、テキストで楽しく学んでみてください♪
著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会