りずみんの健康管理コラム

RIZUMIN’S COLUMN
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2022.04.16
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腰が痛い!~テレワークで起こりやすい腰痛の改善方法~

腰が痛い!~テレワークで起こりやすい腰痛の改善方法~

コロナ禍でテレワークの人が増えました。コロナ禍初期には設備やルール、働き方が整っていなかった企業でも徐々に整えながらテレワークに切り替わった人もいます。

テレワークの導入は、感染予防の他にも、企業側が社員の通勤費やオフィススペースなどのコストを削減できる、育児や介護と両立しやすい、などのメリットがあります。しかし、オフィスと違い、自宅はデスクワークをする環境が整っていないということや、運動不足、コミュニケーション不足によるストレスなどのデメリットも出てきています。
そして、コロナ禍の不調で急上昇した不調の一つが腰痛です。腰痛には様々な要因や症状があり、誤った認識で悪化してしまうこともあります。今回は、テレワークで起こりやすい腰痛の改善方法を紹介いたします。

なぜ腰痛になるの?

腰痛の原因が特定できるものはわずか15%と言われています。腰痛を原因別に分類すると、3つに分けられます。

重い脊椎の病気、内臓の病気からくるもの(腰痛患者の約3%)

脊椎の病気:化膿性脊椎炎、骨へ転移したがん、骨折など

内臓の病気:慢性膵炎、腎盂腎炎、尿路結石、子宮内膜症、慢性十二指腸潰瘍など

腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア(腰痛患者の約10%)

腰部脊柱管狭窄症:背骨の腰の部分の脊柱管が狭くなって、その中を通る神経が圧迫されている状態

椎間板ヘルニア:背骨の椎骨と椎骨の間には、クッションの役割をする椎間板があります。椎間板の中にゼリー状の髄核と呼ばれる組織が入っていますが、それが飛び出して、神経を圧迫している状態

非特異的腰痛(腰痛患者の約85%)

原因を特定しにくい腰痛で、一般的に腰痛症や坐骨神経痛と診断されます。非特異的腰痛の多くは、椎間関節や筋肉などが関係しているといわれています。デスクワークによる腰痛はここに当てはまるものが多いです。

あなたの腰痛の危険度をチェック!

体を動かした時だけ痛む⇒危険性は少ない

非特異的腰痛に当てはまる場合が多いです。ただし、3か月以上続く場合は病院へ!

脚がしびれて長時間歩くことができない⇒要注意

お尻や脚が痛んだり、しびれたりする⇒要注意

腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアの危険があります。病院へ行きましょう。

背中が曲がっている⇒危険

骨粗しょう症などにより圧迫骨折が起こっている可能性があります。病院へ行きましょう。

動いていなくても腰が痛む⇒大変危険

重い脊椎の病気や内臓の病気の可能性があります。病院へ行きましょう。

デスクワークによる非特異的腰痛の改善方法

危険性の少ない腰痛の場合には、できるだけ普段通りの生活を送ることが大切です。その他には下記のようなことを普段の生活に取り入れてみましょう。

姿勢を正して座る

椅子でも床でも、骨盤を立てて座ることを意識しましょう。また、目線と同じ高さに椅子と机の高さや画面の高さを調節するように意識しましょう。

〈NGな座り方〉


  • ・ 前のめりになって画面をみる座り方

  • ・ お尻を前に滑らせ、背もたれに強く背中をもたれさせる座り方

  • ・ 横座り

ウォーキングなどの適度な運動をする

体を動かすことで筋肉がほぐれて、腰痛が改善することがあります。ただし、ヘルニアや重い内臓の病気であった場合、ストレッチや筋トレは体に負荷をかけることになるため、その危険がないことを確かめてから運動をするようにしましょう。

湯船に浸かる

シャワーだけで済ませずに、湯船にゆっくり浸かり、体を温めましょう。筋肉がほぐれて楽になります。

ストレスを発散する

ストレスが溜まると血流が悪くなり、筋肉も硬くなります。慢性的に腰痛を感じている方は、痛みを和らげる脳の仕組みが乱れていて、腰痛を引き起こしている可能性があります。

通常、腰から痛みの信号が脳に伝わると、脳からドーパミンという神経伝達物質が放出されます。すると、脳内では脳内麻薬物質とも呼ばれるμ(みゅー)オピオイドと呼ばれる物質が多量に放出されます。連動して、セロトニンやノルアドレナリンも放出されると、痛みの信号を脳に伝える経路が遮断されます。しかし、ストレスを蓄積している人やうつ病の人は、脳でドーパミンやセロトニンの分泌が不足して、過敏に痛みを感じてしまうのです。また、その痛みがストレスとなって負のスパイラルになります。

考え方を見直す

ストレスは環境などの要因もありますが、考え方次第で軽くなることがあります。「白か黒か」ではなく「ほどほどでもOK」という風に自分の考え方を見直すことで、慢性的な腰痛が改善されることがあります。
また、大きすぎる目標を立てたりノルマを立てたりするとストレスはたまりやすくなります。実現可能な小さな目標をコツコツと達成していくことで、ストレスなどの悪循環を断ち切ることができます。
例えば、腰痛で家事が進まなかった
(×)⇒腰痛のせいで洗濯しかできなかった…掃除機もかけたかったのに
(〇)⇒今日は洗濯ができた!うれしい!
といったように、完璧を目指さず、できたことをほめてあげましょう!

いかがでしたか?腰痛と言っても原因は様々ですが、原因不明の腰痛の場合にはストレスが大きく関わっていることが分かっています。自分の考え方を見直したり、リラックスできる時間を見つけて、ストレスから解放してあげましょう。また、内臓の病気やヘルニアなどが隠れている場合もあります。必要な時は腰痛だからと軽く考えずに、きちんと病院へ行くようにしましょう。

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著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会