りずみんの健康管理コラム
RIZUMIN’S COLUMN- #通年
間食をやめられないのはなぜ?
間食をやめられないのはなぜ?
空腹感や口さみしさ、疲れがたまったときなど、ついパクパクとおやつを食べてしまうこと、よくありますよね。間食は良くない、やめた方が良いと頭ではわかっているけれど、中々やめられない人、それなのに、「痩せたい」や「痩せられない」が口癖になっているという人、多くいらっしゃるのではないでしょうか?
間食を辞められないことには理由があります。今回は「間食がなぜやめられないのか」をテーマに、自分自身の行動を振り返りながら、その理由を理解していきましょう。
間食をやめられない理由①~依存症
人間の脳には、快感を感じるとそれを記憶して、再び快感を得ようとする「報酬系」という脳内回路があります。この報酬系には「ドーパミン」や「β―エンドルフィン」という神経伝達物質が関係しています。これらは、鎮痛効果や気分の高揚、幸福感などを引き起こします。
甘いものには多くの小麦粉や砂糖などの糖質が使われています。糖質を摂取すると、脳内の報酬系が刺激されて、ドーパミンなどの神経伝達物質の分泌が促進し、快感を感じます。そして、この動機付けにより「甘いもの=快感」という経路が出来上がります。日常的に間食として甘いものを食べていると、報酬系が頻繁に刺激されて、気づかないうちに糖の依存症になり、間食がやめられなくなってしまうのです。特に、糖質だけでなく糖質+脂質を含む食品の方が脳内の報酬系への刺激が強いといわれています。ケーキやドーナッツなど、糖質+脂質の食事には注意が必要です。
間食がやめられない理由②~ストレス
暑さや寒さ、人間関係や仕事など、私たちは日々さまざまなストレスを受けています。ストレスを受けると脳からの指令により副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールは血糖値を上昇させるとともに脂肪分解作用を促進させてエネルギー代謝を上げて、ストレスに対抗するように働きます。慢性的にストレスを抱えているとコルチゾールも分泌され続けます。コルチゾールの脂肪分解作用が続くと、身体は危機を察知して脂肪を蓄えようとするため、脂質や糖質といったものを欲するようになります。その結果、間食をしすぎたり、脂っこいものや甘いものを食べたくなってしまうのです。
チョコレートが食べたい!!!
チョコレートには様々な種類があります。どうしてもチョコレートを間食したいときは、抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富で、砂糖や乳脂肪分も少ない高カカオチョコレートがおすすめです。一方、砂糖や乳脂肪分をたくさん使っているミルクチョコレートや準チョコレートは注意が必要です。
しょっぱいが食べたい!!!
しょっぱいおやつの中でも揚げ物類はやめられなくなってしまいがちです。しょっぱいおやつを食べたくなった時は、できるだけノンフライのものを選ぶようにしましょう。例えば、ポップコーンは食物繊維が入っており、満足感を感じやすいです。ただし、フレーバーによりエネルギー量も変わってきます。キャラメルやバター醤油といったフレーバーはおいしいですが、脂肪分や糖質、塩分がたくさん含まれているため注意が必要です。できれば、ノンフライのものを選びましょう。
いかがでしたか?間食をやめられない理由は、脳の機能やストレスの影響にありました。しかし、糖質や脂質は生きていくための大切なエネルギー源です。これらの栄養素を極度に減らすことは、栄養失調に繋がります。1日3食で十分な栄養素を取ることができない人や子供は間食を使って補うことも大切です。一方で、1日3食できちんと栄養素を補給できている人には間食は必要ありません。ただし、おやつを食べることは心の栄養になることもあるため、その場合には食品の種類や量、頻度などを考えて食べることが必要です。
自分自身で食事の管理をしていくためには、まずは体のことを知る必要があります。健康管理検定3級公式テキストでは報酬系の神経伝達物質「ドーパミン」についてや、ケーキやジュースのエネルギー量などを学び、生活リズムを整える知識を身に付けることができます。
健康管理検定2級公式テキストでは、ストレスホルモン「コルチゾール」など体の構造や仕組みについて学ぶことができます。
健康管理検定で、自分自身の健康を守る勉強をしてみませんか?
著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会