りずみんの健康管理コラム

RIZUMIN’S COLUMN
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2017.12.15
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忘年会・新年会 アルコールと健康について考えてみよう

今年も師走がやってきました。この時期は、忘年会やクリスマス、お正月とお酒を飲む機会が増えますね。連日の忘年会で、肝臓を酷使しているという方も多いのではないでしょうか。

今回はアルコールと健康についてご紹介いたします。

アルコールって体内でどうなるの?

まずは、お酒が体内に入ってどのように排泄されるのか、見ていきましょう。


  • 1 吸収
    お酒の成分は主にアルコールと水です。口から入ったアルコールは、胃や小腸で吸収されて血液に溶け込み、全身を巡り、そして肝臓へと送られます。

  • 2 代謝
    肝臓では、主にアルコール脱水素酵素(ADH)によってアセトアルデヒドに分解されます。アセトアルデヒドは、お酒を飲んだ時にお顔が赤くなったり、動悸や吐き気、頭痛などを起こしたりする原因となる物質です。さらに、アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素2型(ALDH2)によって、人体に無害の酢酸に分解されます。肝臓で分解しきれなかったアルコールは心臓に送られ、全身を通って再び肝臓に運ばれて分解されます。

  • 3 排泄
    酢酸は血液によって全身を巡りながら水と二酸化炭素に分解されて、尿や汗、呼気となって体の外に排泄されます。

肝臓がアルコールを分解するスピードには個人差があります。飲みすぎてしまうと分解が追い付かなくなって、アルコールやアセトアルデヒドが血中に残り、「酔い」をもたらします。さらに、翌日まで残っていると二日酔いになってしまいますね。

アルコールと肥満

醸造酒(日本酒・ビール・ワインなど)は糖質を含みます。糖質はごはんやパンなどの主食にも多く含まれるものなので、取りすぎは肥満につながります。一方、蒸留酒(ウイスキー・ブランデーなど)は糖質が少ないお酒です。では、糖質が少ないお酒ならたくさん飲んでいいの?と思われる方も多いと思いますが、そうではありません。

アルコールが体内に入ると肝臓では優先的にアルコールの代謝をするため、脂質や糖質の代謝が後回しになります。よって、主に食事由来の中性脂肪が代謝されずに肝臓に蓄積してしまいます。ですから、おつまみに高脂質、高エネルギーのものを食べてしまうと太りやすくなってしまいます。このような状態が続くと脂肪肝、肥満、動脈硬化などの生活習慣病につながっていきます。

アルコールとうまく付き合うには、お酒を飲まない日を作る、おつまみは脂質の少ないものにするなど工夫をしましょう。特に、アルコールの代謝にはビタミンB群が必要になるので、枝豆や大豆製品などがオススメです。また、野菜ステックなども脂質が少ないのでオススメです。
エネルギーを気にするあまり、空っ腹でアルコールを摂取すると、胃の粘膜を刺激するため、気を付けましょう。

アルコールとうまく付き合って、健康で楽しく新年を迎えましょう。
よいお年を!

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著者: 健康管理能力検定 監修: 日本成人病予防協会